急性上気道炎と言われる、カゼ症候群の中で、呼吸器(はな、のど)が中心にやられるものでは、時にみみに病原体が入り、急性中耳炎を起こすことがあります。特に保育園に行ってるような小さい子供たちに多く見られます。みみの痛み、発熱、、機嫌の悪さなどで気づかれます。急性中耳炎と診断が付くと、薬を飲んだり、発熱、鼓膜の状態によっては鼓膜切開が必要になってきます。鼓膜を切ることで中にたまってる膿などの液を吸い取ると、体が凄く楽になり熱も下がりやすくなります。鼓膜を切ると聞くと躊躇される保護者も多いですが、子供さんの病気を早く治すためです。気になることは医師にお聞き下さい。
鼻の中央を通る空洞を鼻腔、鼻腔の周囲の空洞を副鼻腔と言います。顔の約2/3を占めています。鼻腔と副鼻腔は2−3mmの小さな連絡口でつながっています。副鼻腔炎とは副鼻腔の粘膜が炎症を起こした状態です。風邪の細菌やウィルスで起こります。炎症を起こした副鼻腔では、鼻汁のような分泌物が作られるので、鼻風邪が長引いたり、鼻汁が多い時などは副鼻腔炎を起こしている可能性があります。
主な症状は鼻汁、鼻づまり、嗅覚障害、後鼻漏(鼻汁が咽に流れ落ちる)、頭痛などがあります。目の奥の痛み、頬の痛み、発熱などを伴うこともあります。
診断にはレントゲン撮影やCT撮影が有効です。病変の位置や範囲を診断できます。
治療は薬物療法と局所療法が中心となります。薬物療法では抗生物質、去痰剤、消炎酵素剤などが使用されます。細菌の死滅、鼻汁の排泄を促したり、鼻汁の粘りを抑えたりする働きがあります。局所療法で、鼻腔内の清掃、副鼻腔洗浄、薬液注入などを行います。以上の治療を続けても改善しない場合は手術となります。内視鏡を用いて病変部を切除します。
最近では以上のような風邪に伴う副鼻腔炎以外に、アレルギー性鼻炎と合併したものもあります。この場合にはアレルギーの治療も一緒に行います。
耳あかも病気です。耳あかと呼ばれる耳垢は皮膚のかす、耳垢腺、汗腺、皮脂腺の分泌物が混じり合って固まりになったものです。多量にたまると耳の穴がふさがって聞こえにも影響が出ます。耳垢腺の発達の差で、乾燥した乾性耳垢と湿っぽい湿性耳垢に分けられます。耳垢の性質は遺伝します。人種によって様々な割合で違ってきます。湿性耳垢は欧米人で90%、日本人では16%くらいです。耳の中で作られた耳垢は咀嚼運動や耳の皮膚の新陳代謝に伴って耳の外に自然に排泄されます。この排泄が不十分だと耳の中にたまり、耳垢栓塞となります。こうなると聞こえにくくなったり、耳の皮膚が刺激を受けて外耳道炎を起こします。取れにくい耳あかは、耳垢を軟化させる薬を使うことで無理なく治療できます。耳あか程度と思わず受診して下さい。
滲出性中耳炎は幼稚園入園時期頃から、子供の難聴の原因として一番に考えられる病気です。鼓膜の奥にある中耳腔、乳突洞に液体がたまる病気です。このため耳の聞こえが悪くなります。風邪に伴う急性中耳炎でも同じ場所に液体がたまります。この場合は耳痛など急性の症状が起こります。何となく聞こえは悪いかな?聞き返すことが最近あるな?と思われたら相談して下さい。たまたま耳鼻咽喉科を受診して見つかることも多いです。3歳頃から起こると言われていますが、この頃から会話が出来るようになり目立つようです。実は1歳頃から起こっているとも言われています。風邪をきっかけに起こしたり、いつも鼻汁が出ていたり、上気道炎という炎症と関係もあるようです。鼓膜所見の変化、聴力検査、インピーダンスオージオメーター等の検査で確かめます。治療は耳管通気法、鼻やのどの治療、薬物療法、アデノイド切除、鼓膜切開や穿刺、鼓膜チューブ留置術などがあります。病態にあわせて、これらを組み合わせて行います。治療には長期間かかることも珍しくありません。